労働法 労働基準法 審議中 罰則あり ほぼ全事業者

労働基準法まとめ2026:中小企業の残業上限・割増賃金・大改正動向

施行日:一部施行済・大改正は審議中

国会審議 → 施行までの進み方

  1. 1 国会審議
  2. 2 成立
  3. 3 公布
  4. 4 施行 時期未定

まだ国会で審議中の段階です。内容は変わる可能性があります。

30秒でわかる:この改正のポイント

いつから 一部施行済・大改正は審議中
誰が対象 中小企業の総務・人事担当者、経営者
何が変わる 2023年4月1日から中小企業も月60時間超には50%以上の割増賃金が必要 / 2020年4月1日から中小企業にも原則 月45時間・年360時間の上限規制が適用
罰則 36協定なしで残業させた場合・上限規制違反・割増賃金の未払いは、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象(労働基準法第119条等)。
今やること 36協定(時間外・休日労働に関する協定)を締結し、労働基準監督署へ届出しているか確認する(ほか4件は下のチェックリスト参照)

かんたん要約

  • 月60時間を超える時間外労働への割増賃金率50%以上は、2023年4月1日から中小企業にも適用済みです。
  • 残業上限規制(36協定の法定化:原則 月45時間・年360時間)も2020年4月から中小企業に適用されています。
  • 約40年ぶりの労働基準法の大改正案は2025年末時点で法案提出が見送られ、勤務間インターバル義務化やフレックスタイム拡大等が引き続き審議されています。

対象となる人・企業

中小企業の総務・人事担当者、経営者

改正前 → 改正後(何が変わる?)

改正前(これまで)

月60時間超の割増賃金率50%は大企業のみ(中小企業は25%)

改正後(これから)

2023年4月1日から中小企業も月60時間超には50%以上の割増賃金が必要

改正前(これまで)

中小企業には時間外・休日労働の罰則付き上限規制がまだ適用されていなかった(大企業は2019年4月に先行して適用開始)

改正後(これから)

2020年4月1日から中小企業にも原則 月45時間・年360時間の上限規制が適用

※ 約40年ぶりの大改正(勤務間インターバル義務化・フレックスタイム拡大等)は2025年末時点で法案提出が見送られており、内容・施行日は未定です。最新情報は厚生労働省・労働政策審議会でご確認ください。

くわしい解説と実務への影響

段階的なスケジュール

  • 2019年4月1日(大企業)/ 2020年4月1日(中小企業) 残業上限規制(36協定の法定化)が施行。原則 月45時間・年360時間
  • 2010年4月1日(大企業)/ 2023年4月1日(中小企業) 月60時間超の割増賃金率50%以上が適用。中小企業は約13年の猶予期間を経て2023年4月に適用
  • 2025年末 2026年通常国会への労働基準法改正案の提出を見送り。継続審議中
  • 審議中 勤務間インターバル義務化・部分的フレックスタイム拡充・連続勤務日数上限・週44時間特例見直し等が引き続き検討中

①残業上限規制(36協定):2020年4月から中小企業に適用済み

時間外・休日労働は「36協定(時間外労働・休日労働に関する協定)」を締結して労働基準監督署に届け出なければ行わせることができません。2020年4月から中小企業にも時間外労働の上限規制が法定化され、原則として月45時間・年360時間を超えることはできません。繁忙期などの臨時的な事情がある場合に「特別条項付き36協定」を結んでも、①年720時間以内、②月100時間未満(休日労働含む)、③2〜6ヶ月平均80時間以下(休日労働含む)、④月45時間超は年6ヶ月までという絶対的上限があります。

②月60時間超の割増賃金50%:2023年4月から中小企業に適用済み

1ヶ月の法定時間外労働が60時間を超えた部分には、50%以上の割増賃金率で支払う必要があります(60時間以下は25%以上)。大企業は2010年から適用されていましたが、中小企業は2023年4月1日から適用されました。深夜(午後10時〜午前5時)と重なる場合は深夜割増(25%)との合算が必要です。なお、法定休日労働(週1回の法定休日の労働)は60時間の計算に含みません。

③約40年ぶりの大改正議論:2025年末に法案提出を見送り

厚生労働省の労働政策審議会では、約40年ぶりとなる労働時間法制の抜本的な見直しが議論されています。主な検討項目は、①勤務間インターバル制度の義務化(退勤から次の始業まで一定時間の確保)、②テレワーク等への対応を含む部分的フレックスタイムの拡充、③連続勤務日数の上限設定、④商業・映画演劇業・保健衛生業・接客娯楽業の週44時間特例の見直しなどです。ただし2025年末時点で2026年通常国会への法案提出は見送りとなっており、具体的な施行時期は未定です。

中小企業が今すぐ行う実務チェック

①36協定の締結・届出状況を確認する(協定なし・期限切れで残業させると直ちに違法)。②月60時間超の実績がある場合、割増率が50%以上で計算されているか給与計算を点検する。③タイムカード・PCログ等で客観的な労働時間把握を実施しているか確認する(労働時間の把握は事業主の義務)。これらは既に施行済みのルールであり、労働基準監督署による是正指導の対象になります。

時間外労働の割増賃金率の目安(労働基準法第37条)

区分割増賃金率
1ヶ月60時間以内の法定時間外労働25%以上
1ヶ月60時間超の法定時間外労働50%以上(2023年4月〜中小企業にも適用)
法定休日労働35%以上
深夜労働(午後10時〜午前5時)との重複各割増率を合算

違反した場合のリスク

36協定なしで残業させた場合・上限規制違反・割増賃金の未払いは、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象(労働基準法第119条等)。詳細は所轄の労働基準監督署または厚生労働省でご確認ください。

対応チェックリスト

自社で行う対応の一例です。チェックを入れると進捗がこの端末に保存されます(サーバーには送信されません)。

0 / 5 完了

※ 一般的な対応例です。個別の要否は専門家にご確認ください。

よくある質問

36協定がなくても残業させてよい?
36協定(時間外・休日労働に関する労使協定)を締結し、労働基準監督署に届け出ない限り、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超える残業・休日労働をさせることはできません。協定なしで残業させると労働基準法違反になります。
月60時間超の計算に休日出勤は含まれる?
法定時間外労働(1日8時間・週40時間を超える分)のみで計算し、法定休日労働(週に1回確保すべき法定休日の労働)は60時間の計算には含みません。ただし所定外休日(就業規則等で定めた法定外の休日)の労働は含まれます。
2026年大改正の施行日はいつ?
2025年末時点で国会への法案提出は見送られており、施行時期は未定です。厚生労働省・労働政策審議会の情報を継続的にご確認ください。
フレックスタイム制の拡大はいつから?
検討中の段階で、具体的な施行日は確定していません。2025年末時点では法案提出が見送られています。
労働基準法まとめ2026:中小企業の残業上限・割増賃金・大改正動向はいつから施行されますか?
一部施行済・大改正は審議中です。
対象になるのはどんな人・企業ですか?
中小企業の総務・人事担当者、経営者が対象です。自社が該当するかは個別にご確認ください。
何が変わりますか?
これまで「月60時間超の割増賃金率50%は大企業のみ(中小企業は25%)」だったものが、「2023年4月1日から中小企業も月60時間超には50%以上の割増賃金が必要」に変わります。 これまで「中小企業には時間外・休日労働の罰則付き上限規制がまだ適用されていなかった(大企業は2019年4月に先行して適用開始)」だったものが、「2020年4月1日から中小企業にも原則 月45時間・年360時間の上限規制が適用」に変わります。
注意しておくことはありますか?
約40年ぶりの大改正(勤務間インターバル義務化・フレックスタイム拡大等)は2025年末時点で法案提出が見送られており、内容・施行日は未定です。最新情報は厚生労働省・労働政策審議会でご確認ください。
法令の原文はどこで確認できますか?
労働基準法の条文は、e-Gov法令検索(デジタル庁)で確認できます。本ページ下部のリンクからアクセスできます。

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一次情報・出典

この記事は法改正の概要をわかりやすくお伝えするものであり、法律上のアドバイスではありません。 施行日・金額・要件などは変更される場合があります。実際の対応にあたっては上記の一次情報をご確認のうえ、 個別の事案は社会保険労務士・税理士などの専門家にご相談ください。

この改正情報の最終確認日:2026年6月13日